子作りに励む渓魚たち
禁漁前。
吉と出るか凶と出るかはさておいて、ついつい足掻いちゃう釣り師の業。
悲しくなるネ。
岩魚を釣る前に落ち葉を釣らなければならない。
落葉樹の森とはそういうものである。
君のパパとママは何をしているのかね?
子作りに精を出しています。
よしよし、わかった。
因みにであるが、子作りとは具体的にどのようなことを致すのだろうか。
まあいい。焚火でも熾して暫し待とう。
ところで、来月からまた煙草が値上げされるそうである。
僕にとっても辛いことだけれど、B場ちゃんはモクモクの実の能力者であるから、相当に堪えるに違いない。
既に何カートンも買い占めていることと思われる。
さてさて、地合いが変わり、魚が散る頃合い。
流心の底に定位しているヤツは両面テープで貼り付けたようである。
何をやっても無駄である。
そこで、毛鉤を反転流に絡ませて白泡の下に隠れている魚を掛ける。
などと、そのようなことを言うと偉そうに聞こえるけれど、実際には毛鉤を上げてみたら釣れていただけである。
誰も口に出して言わないけれど、フライフィッシングなんてそんなものだと僕は思うよ。
予想に反して、つい釣れちゃったのがこれである。
尺上かもしれないけれど、そうではないかもしれない。
わざわざ測らなかったのはワケがある。
多少なりとも型に恵まれればと思ってはいたけれど、尺上を釣ろうとまでは思っていなかったからである。
起きてしまったことは仕方がないけれど、この類のことは多少なりとも曖昧にしておいた方がいいのではないだろうか。
これを以って店仕舞いである。
日没までは少し間があるけれど、このような時は、もうサオを振らない方がいいと僕は思う。
小滝を眺めながらナメ床を歩く。
今年の釣りはこれでお仕舞い。
秋の日は短い。
いずれ、キノコでも採りに行ってみようか。
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