わかっちゃいたけど 食いが浅い
この溪はB場ちゃんが殊更に執着する釣り場である。
けれど残念なことに、この日の彼は仕事らしい。
そのようなわけで、僕は一人で入渓するのである。
一冬越した溪は所々で形が変わり、渓魚の付き場も少しずつ変わる。
この時期にありがちな食いの浅さ。
しかも型はいまいちである。
僕は同じところで粘る釣りは嫌いなのであるが、そうしなければ釣れないのだから仕方がない。
そんな時、ゆらりと出て来た大岩魚が毛鉤を食った。
目測だけれど、控えめにみても余裕の尺上。
結論から言うと合わせ切れである。
キリキリ舞いをしながら沈んで行った大岩魚。
いずれ、B場ちゃんが釣り上げるような予感。
敢えて多くは語るまい。
多少なりとも型が出たのは昼過ぎあたり。
年を追うごとに足腰の衰えを思い知らされる。
けっこう疲れた。
帰りの道中もあることだし、今回はこれぐらいで勘弁しておいてやる。
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