しめサバを作る釣り師
しめサバは僕が作ることができる数少ない一品。
三枚におろして、血合い骨を抜く。
すかさず塩で殺して酢でしめる。
たったそれだけである。
しめ方は浅い方が僕は好きだ。
塩加減や酢の具合にちょっとしたコツがあるといえばある。
そこは感覚的なことで上手く説明できない。
時代遅れなアナログ男の極がこのしめサバにある。
無駄口をたたいているヒマにできてしまった。
男の手料理はこうでなきゃいけない。
カタカナの覚えにくい名前のついた料理など僕には無理だ。
不器用で世渡りの下手な男は、寡黙にしめサバを食っていればよろしい。
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