クソ爺のこだわり・北国街道の宿場町

SFM

2017年09月28日 20:15

この日の仕事はごく容易で、それでいて移動距離が長いのである。
要するに、ほとんど一日がかりのドライブなのである。

仕事など、そそくさと片付けてしまえばよろしい。

前半の仕事を済ませて、茅野から山を越えて望月に向かう道中。
この道は三十年振りぐらいだろうか。
別荘の分譲地と商業施設だらけになってしまった。

阿弥陀岳と赤岳。
この二つは達者なうちに登っておきたいと思う。


蓼科山をいつもの反対側から。


後半の仕事もさっさと済ませて北国街道の宿場町跡。

ここは海野宿。
きれいに作られていて、歩き心地がよろしい。
平日のせいか空いていて、時代劇のセットのようでもあり、小学生が学校帰りに歩いていたりして微かに生活感も感じられる。



「クソ爺のこだわり」と書いてある。


「当のクソ爺殿はどちらにおいでかネ?」
尋ねると、ハイハイと自主申告をなさる潔さ。
この店先ではソフトクリームとか饅頭などの類の甘い物屋の気配がせず、僕にしては珍しく足を止めて、勧めれるまま試食までしちゃったのである。
つい、椎茸のフライを買ってしまった。

次は上田の柳町の通り。


酒屋、食べ物屋、甘いもの屋などが並んでいる。
観光地にありがちな商魂のたくましさが伝わって来る。
大河ドラマのファンには堪えられないのではないだろうか。


趣を醸す蕎麦店の壁に、素晴らしく手間をかけて作られた看板が架けられている。


よほど美味しい蕎麦に違いないとは思うが、万一期待が外れた場合、この看板と店構えが仇になりはしないか。

さて、釣りや山歩きの後の温泉は欠かせないけれど、仕事中に浸かる温泉も実に素晴らしい。
職場に戻る前に人知れず温泉に入らなければならない。


なぜか笑みが漏れる。

さて、件のクソ爺がこだわった椎茸のフライである。


予想はしていたけれど、これにはちょっとたまげた。
買い置きの第三のビールでやっちまったのは僕の不徳の致すところである。
さしずめ、エビスビールあたりをぶつけておいても十分に渡り合える実力を持っているのではないだろうか。

聞けば取材などの類は受けないことにしているそうである。
このクソ爺、そこらに転がっているただの爺ではない。

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