雨の間隙 梅雨の岩魚
ほんの僅かな雨上がりの一時。
短い盛期である。
釣果などこの際どうでもよろしい。
降って来るのが雨であれ槍であれ、溪に行っておけば後々後悔しなくて済む。
釣り師の煩悩など、案外その程度ではないだろうか。
どうにか型が揃う。
これはありがたい。
少し遅れて到着したB場ちゃん。
淡々と釣果を積み重ねる。
もう一方の友。
顔に似合わず美声であるよ。
大人の火遊び。
せっかく熾した種火ではあるが、間もなく雨が降ることになっている。
そう長居はしていられない。
後ろ髪など僕には無いけれど、どこか引かれる思いとはこういうものだろうか。
テン場で過ごした一人の夜が懐かしい。
風向きが変わる。
型が落ちる。
食いが渋る。
ここでお開き。
さて、降り出す前に店仕舞い。
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