夏岩魚 激流を制するのは静水
喉元過ぎれば何とやら。
地獄の如き源流行。
しかも日帰り。
相方のB場ちゃん。
敢えて過酷な領域に挑む中高年。
ここから先は僕の庭先。
まあ、気楽に行こう。
五体満足でこれを終えたら温泉に入ろう。
12時間後の話であるがね。
着いたヨ。
この釣りは目が回るほど忙しい。
求められるのは素早い手返し。
毛鉤が浮かなくなってきても、フロータントを施す暇の方がが惜しいぐらい。
一本の毛鉤は十匹以上の岩魚に化ける。
一匹あたりの岩魚にかける時間を限りなくゼロに近付けても、物理的にゼロになるわけではない。
もどかしいけれど、時間軸の中で釣果は無限ではない。
立ち去り難いのは山々であるが、人に逆らっても時計の針に逆らうわけにはいかない。
人それぞれ、思うところはあるだろうけれど、引き際というものは潔くありたいと常々思うところである。
まあまあ、心を残しておくぐらいはいいのではないだろうか。
激流を制するのは静水。
鈴鹿の王、ごちそうさま。
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