梅雨時の岩魚は遠慮を知らない
雨の翌日。
始まったようだネ。
岩魚たちは揃って上を見て、流れてきた毛鉤を素直な心で咥えるように設定されているようである。
他人の吹く笛に踊らされて、ついつい弾けちゃう人間もこうではないだろうか。
長期にわたる自粛生活は何かと大変だろうけれど、この国の国民はそうそうバカではないと思いたい。
そんな心優しい毛鉤釣り師がここにいる。
少し大げさに言うと。
どこでもいいから毛鉤を落とせばいくらでも釣れちゃうのである。
ライズが無いだけで、水中では大変なことが起きているわけである。
恐らく、尾身茂サンなどはたじたじになるに違いない。
岩魚には悪いけれど、出ると言うよりは、涌いてくると言った方がわかりやすいと思う。
涌くなどと言うとボウフラや蛆のようでいけないけれど、要するにそういうことなのである。
はっきり言って忙しい。
なるべく毛鉤を傷めないようにして、長持ちさせるのがコツだと思う。
それはいいとして。
そう悪い型ではないけれど、今一つ抜きん出たのが釣れないのが残念ではある。
まあいい。
あまり贅沢を言うと罰が当たる。
因みに。
B場ちゃんは先週、わざわざ魚影の薄い溪に出向き、立派な尺上を釣っちゃったそうである。
まあいい。
敢えて多くは語るまい。
それでも引きはけっこう強い。
華奢なサオながら、そこを差し引いてもよくしならせてくる。
さて。
このあたりが釣り師の引き際。
宴たけなわではあるけれど。
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