体がなまった釣り師たちが喘ぐ雪山
年明けからこのかた、日々自堕落に過ごしてしまった。
このままでは溪歩きに支障が出る。
溪師が歩けなくなったら引退である。
一日の遅れは十日の遅れ。
身も心も一から調整し直さなければならない。
ここは手近な里山だけれどまだ雪深い。
僕の好きな頸城山塊。
高妻山など。
落下して間もない樹氷片を踏み砕いて歩く。
雪庇の際。
高社山の山頂と、この日の相棒。
背景は麗しの志賀高原。
画像を送信しているB場ちゃんである。
KONちゃんに何かを送っているに違いない。
彼は近年、フライフィッシングに片足を踏み入れたところなのだけれど、写真への造詣がことのほか深い。
加えて、人知れず糖分を抑えたチーズケーキ作りに勤しむあたり、なかなかの業師であると思わせられる。
いい年をした男が二人。
雪を相手にもがき、喘ぐ。
濃厚な筋肉痛の予感。
溪の盛期はまだ遠い。
春山の季節が始まる。
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