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2017年06月22日

市民失格?あんかけ焼きそばは市民のソウルフード・・・?

先頃、某氏Aさんがお昼ご飯に誘って下さったのだけれど・・・。
熟慮を重ねた結果、説明を尽くし、理解を求め、丁重に辞退をいたした。

僕の地元に、あんかけ焼きそばと焼売が有名な店がある。
その店に入ろうと仰るのである。

その店の焼きそばを食べたことがない人は、この界隈では近隣市町村を含め、ほんの数えるほどではないだろうか。
正確に調査をすれば、恐らく市長選挙の投票率など到底足元にも及ばない数値が示されるのではないかと思わせられる。
それほどに地域に溶け込み、親しまれている店のようなのである。

残念ながら、実物の写真は掲載することができない。
店頭の食品模型をご覧いただきたい。


前述のとおり、穏便な話し合いの結果、幸い入店せずに済んじゃったのである。


さて、当の焼きそばである。
実際のところ、これがクセになっちゃうそうである。
いけない事とは知りつつも、ついつい手を出さずにいられなくなっちゃうらしいのである。
この市では、泥沼から抜け出せなくなった善良な市民の皆さんが人混みに紛れ、且つ誇り高く暮らしておられるのである。

加えて、昨今ではその焼きそばを、市民のソウルフード(少々意味が違うと思うけれど)などと声を大に公言して憚らぬ向きが其処彼処に見受けられるようになっちゃったようである。

その不思議な味は長い年月を経て、この市に暮らす人々の味覚中枢に根深く浸透し、はびこり、程度の差こそあれ人格形成にまで干渉しているものと思われる。

さらに後日、別の某氏Bさん曰く。
その焼きそばのお誘いを辞退した僕は、この地に暮らす市民として甚だ不適格なのだそうである。
はっきり言えば市民失格ということである。

その店は、僕が物心ついた頃には既にあったから、創業五十年はかたいところだろうか。
親から子へ、子から孫へ、脈々と食べ継がれていることになるのだろうけれど、その不思議な味が、もしも計算尽くで作られたのだとしたら、なんだか空恐ろしく思えてくる。

偶然の産物と思いたい。

かくいう僕も、遠い少年時代に二度ばかり食べてみたことがある。
おいしかったかと訊かれたら、回答を差し控えたい。
この場でお答えすることは適切ではないと申し上げる。
独特の個性を放つ、忘れ難い味であったけれど、以来三十年以上も足が向かないという事実を重く受け止めていただきたい。
沈黙させられる声なき声なのである。



達者なうちにもう一度ぐらい・・・。
市民として。
いや、やっぱり止そう。

誘ってくださったAさん。
力説なさったBさん。
お気を悪くなさらずに・・・。
末永く焼きそばをお召し上がりくださいナ。
  


Posted by SFM at 19:33Comments(0)釣り師の日常