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2023年07月31日

真夏の岩魚は釣りにくい

過去に経験したことのない連日の暑さ。
先が見えない命懸けの戦いであるが、日々熱中症で搬送されたり死亡している顔ぶれを見るにつけ、いつの時代でも真先に犠牲になるのは富裕層ではなく、僕も含めた社会的弱者である。

そもそもコトの発端は産業革命である。
7000万年をかけて緩やかに進化してきた人類の暮らしを、たった200年で変えちまったわけである。
生成AIはもとより、時代の進化はさらに加速するだろうけれど、人間そのものが進化するわけではない。
いずれにせよ、僕は時代の恩恵を享受する側ではなく、ツケを払わされる側に違いない。


そんなわけで。
猛暑から追われ、沢筋まで避難してきたわけであるが、道中の林道で伸びていた蛇を小枝と間違えて単車で轢いちゃったことについては釣り師として不徳の致すところである。


さて。
岩魚たちが付きやすい一等地はがら空きである。
どっちつかずの小場所、波や白泡に紛れ込んでおり、毛鉤がすぐに沈んで見えなくなるような瀬頭を打たなければならない。










要するに、ついつい反射食いしちゃった不運な岩魚を拾い歩くセコい釣りである。
因みに、このような釣り方が得意なのはB場ちゃんである。
罪深い釣友の面影が朦朧とする意識の片隅を掠めていく。








釣れてくるのはどれも中途半端な魚体で釣り応えに欠けるけれど、水面下では将来を担う分厚い中間層が控えているわけである。
ここは長い目で見るべき局面であると、自分に対してささやかな言い訳をする。






火を熾しつつ、サッポロ一番みそラーメン。




やっぱり疲れた。
ここが引き際。




帰って寝るか。







  


2023年07月24日

猛暑の日にも岩魚釣り

鬱陶しい梅雨が明けてはみたものの、これから命懸けで立ち向わざるを得ない連日の猛暑を思うにつけ、うつ病にでもなっちゃいそうである。

釣果はさておき、陽当りの悪い谷底へ逃げ込みたくなるのが岩魚釣り師の性分である。

誰にも会うことのない林道を単車に乗って転げ落ちていく道中の堕落感。
そのあたりが日頃のストレスや、釣る前から既に見えている貧果を相殺するのではないだろうか。


適正水温と言い難いことは重々わかっちゃいるけれど、それを釣れない理由にするのは僕としてはイヤである。

そうは言っても、熱中症気味の岩魚たちは頑なに水底に張り付いていて、これを引き剥がすのは容易ではない。

致し方なく毛鉤を白泡に絡ませつつ、水面に向けて覇王色の覇気を放つ。














釣っている側がこんなことを言うのもどうかと思うけれど、何だか疲れちゃった。








今日はこれぐらいで勘弁しておいてやるか。






明るいうちに一風呂浴びて一杯やろう。





  


2023年07月18日

老人会の岩魚釣り

北関東では39度を超える酷暑。
僕が暮らす北信濃の山深い沢筋でも不快な蒸し暑さがまとわりつく。

この日の面子は毎度お馴染みのB場ちゃんに加え、弊ブログ初登場のH田さんとASHIちゃん。

揃いも揃って身体機能が衰えた高齢者ゆえ、颯爽と沢筋に降り立ったとは言い難く、這う這うの体で谷底まで転がり落ちてきたというのが適切である。



敢えて口には出さないけれど、我が釣友たちに限っては、山岳渓流においては要支援2とか要介護3などの介護認定がされて然るべきというのが僕の見立てなのである。
我が身も含めて、様々な事情を抱えた老々介護の如き釣行の一日が始まる。

せめて我々としては、入渓前に安全ミーティングを実施し、危険予知活動を経て、各々ゼロ災に向けた意識を高めた上でこの場に立っているのであるが、そのようなことを誰も知る由も無い。

さて。
今回の釣行にあたり、H田さんを数年振りの釣行におびき出すことに成功したわけであるが、彼が長年にわたり蓄え続けた莫大なサオの中の一本を、どうにかしてしならせようというところが肝なのである。
はっきり言って、フライロッドというものは枕元で愛でるものではなく、渓魚を掛けるための道具であることを残された僅かな時間の中で実践すべく、互いに努力しなければならない。
要するにそういうことで、他人事で済ませるわけにはいかないのである。


そのような甲斐あって、英国製のハーディーのグラスロッドを数年振りにしならせたのは泣き尺岩魚。
見ている方がハラハラしちゃった。




一方、昨年から後輩であるB場ちゃんの手解きを受け、飛躍的に釣果が向上しつつあるASHIちゃん。



RL・ウィンストンのロッドブランクはきれいな緑色であるが、サオというものは飾り物ではなくしならせるためにある。
よそ見していなければもっと釣れたネ。




さて。
連日の暑さにあてられて意識が朦朧としている僕は、彼らが毛鉤を取り替えたり、ライントラブルを直している合間に僅かばかりの岩魚を釣る。










すでに梅雨明けの出方である。
釣れない季節が始まったネ。



今回に限ったことではないけれど、無事に帰ることが何より肝心。
あまり欲張らずに、早めに上がって温泉で汗を長そう。