ナチュログ管理画面 フライフィッシング  フライフィッシング 北陸・甲信越 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報

2023年05月31日

尺岩魚を釣る男

毎年のことながら初入渓の時期には僅かな残雪。



ハルゼミが鳴き、最盛期とはいかないまでも、それなりに期待が持てそうな日柄。




ところが釣り始めてみると、煩わしいことに次々と小岩魚たちの猛攻を受ける。











はっきり言ってキリがない。

そうは言っても、現在我が国では少子高齢化が深刻化している中において、この溪の水面下では異次元の少子化対策が効果を発揮し、次世代を担う様々な若い力が漲っているらしいのである。


さて、問題はこの男。
件のB場ちゃんである。



入渓までの道中で起きた単車のトラブルが解決したにも拘わらず、この日はどこかメンタル面に安定感を欠く。

そのように覚束ない釣りをしておきながら、忘れた頃に掛けるのが良型ばかりである。






結局は尺上。



いずれ、この男には釣り師としての慎みというものを説いてやらねばならない。



さて、多少なりとも型が揃ってはきたけれど。












結果的に僕には尺岩魚が釣れなかったわけである。

まあいい、そこも含めて釣りというものはそういうものである。


何はともあれ無事でなにより。



また一緒にやろうや。





  


2023年05月23日

泣き尺一本 尺二本

山つつじが散り始めた沢筋。
時折ハルゼミの鳴き声が混じる。

僕にとっては足で稼ぐ季節。
瀬尻や流心で一投目に掛けるべきで、三回以上のキャストは時間の無駄である。
雑な釣りと思われるかもしれないけれど、スピード感を伴う手返しが物を言う。




などと、そのように釣れれば越したことはないのであるが、どこか歯切れの悪い出方が苦になって仕方がないのが実際のところである。

釣れないわけではないけれど、要するにそういうことなのである。
















少しばかり掛けにくいけれど、掛けたときの引きはけっこう強い。















泣き尺。




尺上。



もう一本。




釣果というものは様々な状況を経た結果論であり、手放しで一喜一憂してはいけないのが釣り師としての立場というものである。




察するところ、この沢筋では既に活性が下り坂に差し掛かっているに違いない。

今後に向け、切れ目のない対策を速やかに講じなければならない。





  


2023年05月08日

紆余曲折を経て尺岩魚

釣れるべきところで釣れなくて、その理由が見当たらない。

釣り始めからこれが続くと小心者の釣り師にはしんどい。




本来であれば、流心や瀬尻に付いていて、一投目に気持ちよく出ることになっていて、そうでなければいけないのである。

午前の釣りを終え、B場ちゃんの釣果は2匹、僕の釣果はゼロである。




意欲が削がれ、投げやりになり、早く帰りたいとさえ思えてくる。




そんな時に限ってB場ちゃんのサオが大きくしなる。
浅瀬に寄せて取ってみると尺上である。





この男には僕の目の前で尺岩魚を釣り上げる癖が染み付いていると言わざるを得ない。


相変わらず僕の釣果はゼロである。
まあいい、人生にはそんな時もある。
などと厭々ながら遡行していると、これまで釣れなかった理由が一目瞭然になる。

帰り支度をしていた餌師のおっさんを発見。
けっこうな年期を入れたに違いないと察せられる年配の風情。
川虫を捕まえてやっていたそうで、なかなかの釣果である。
聞けば、群馬県から来たそうであるが、わざわざこんな遠くまで出掛けて来なくても、群馬県にはもっと良い釣り場がいくらでもあるのではないだろうか。
そこに関しては率直に進言を申し上げる。

さて、おっさんが手を付けなかった上流はどうであるか。
ほんの小一時間の釣りながら、状況が打って変わる。

釣りってのはこうでなきゃいけない。














最終的に釣れちゃったのがこの尺上。




釣ろうと思って釣ったわけではないだけに、ここは釣り師としての責任を重く受け止めざるを得ない。

コトの顛末はせいぜいそんなところである。


夕方から雨の予報。
降り出す前に帰ろう。





  


2023年05月05日

釣れない理由なんていくらでもある

GW後半。
実家で法事を終えた翌日。
岩魚釣り師は柔らかな新緑の溪に降り立つ。



爽やかな晴天、ほぼ無風。
気温、水温、水量。どれをとっても文句のつけようがない。
こんな良い日はそうそうないよ。

ウェットウェーディングが頗る心地良い。

要するに、釣る前から釣果は既に僕の手中にあると確信するような好条件。

ところが、釣り始めてみると全く駄目で、かなり入念にやってはみたけれど、この日の釣果は4匹である。










意外なことではあるけれど、水中には釣り師の経験では計れない様々な要因があるのだろう。
そこは僕の腕が悪いということにしておけばいい。



などと思いつつ、帰り支度を始めたところ、上流から下ってきたのは、ほぼ完全装備に近い沢屋のような出で立ちのルアー屋である。



これまでの疑問が即座に解ける。



この日の膳は全て頂き物。



  


2023年05月02日

釣り師には避けて通れない貧果がある

GW前半。
毎年のように通い慣れた沢筋ではあるけれど、中間に降り立つルートをB場ちゃんが苦心して探り当てた結果、折角だから僕にも案内してくれることになるのは自然の成り行きである。



加えて、今回は人の後を黙って付いて歩いていればいいという、僕にとっては極めて無責任な釣行なのである。


雨上がりを待っての入渓。
ポケットに手を突っ込んで歩く様は相変わらずである。



増水、濁り、濃霧。
渡渉できないほどではないけれど、どうにも釣れる気がして来ない。




僕の釣果は二匹である。






B場ちゃんの釣果はゼロである。




容赦なく打ちのめされることぐらい覚悟してはいたけれど、釣り場に降り立ったということで気が済むのは釣り師の悲しい性分と言わざるを得ない。




そんな儚い一日が終わる。