2020年04月29日
アケビの新芽 釣り師の巣籠り
下戸の建てたる倉も無しとはよく言ったもので、弊ブログの数少ない読者諸氏におかれては、時節の動向などを窺いつつ、賢明なる家飲みを粛々とこなしておられるに違いない。
そこで。
今回は大サービス。
とっておきのスペシャリテを紹介しちゃうのであるが、アケビの新芽を摘んできて茹でるだけである。
三蜜を避けて裏山を一巡。
マスクを着けずに息をする。
野草の群生地やイノシシのヌタ場の点検。


遅咲きの枝垂れ桜の開花。

道すがら。
プチプチと摘んできたアケビの新芽は珍しくも何とも無いただの蔓である。

聞くところによると。
中越地方では、この芽を摘む作業は女衆に任せて、男はウドを掘れということになっているそうである。
現代社会、女性の活躍は大いに期待したいところであるが、そうそう都合よく芽を摘んでくれる女衆がいるものだろうか。
さらに言うと。
ウドを見れば根っこの白いところまで掘りたくなる気持ちはよくわかるけれど、それをやっちゃうと翌年に出るウドは細くなっちゃうから、地上に出ているところで葉を一枚残して切った方がいいと僕は思う。
茹でるとこの季節らしい柔らかな緑色になる。

ザクザクと適当に切って鉢に盛り、ウズラの卵を落とすだけである。

味付けはだし醤油ということになっているけれど、味の素と醤油でも大丈夫。
そこで。
今回は大サービス。
とっておきのスペシャリテを紹介しちゃうのであるが、アケビの新芽を摘んできて茹でるだけである。
三蜜を避けて裏山を一巡。
マスクを着けずに息をする。
野草の群生地やイノシシのヌタ場の点検。
遅咲きの枝垂れ桜の開花。
道すがら。
プチプチと摘んできたアケビの新芽は珍しくも何とも無いただの蔓である。
聞くところによると。
中越地方では、この芽を摘む作業は女衆に任せて、男はウドを掘れということになっているそうである。
現代社会、女性の活躍は大いに期待したいところであるが、そうそう都合よく芽を摘んでくれる女衆がいるものだろうか。
さらに言うと。
ウドを見れば根っこの白いところまで掘りたくなる気持ちはよくわかるけれど、それをやっちゃうと翌年に出るウドは細くなっちゃうから、地上に出ているところで葉を一枚残して切った方がいいと僕は思う。
茹でるとこの季節らしい柔らかな緑色になる。
ザクザクと適当に切って鉢に盛り、ウズラの卵を落とすだけである。
味付けはだし醤油ということになっているけれど、味の素と醤油でも大丈夫。
2020年04月26日
クチボソは岩魚を釣るより難しい
地方での出現が目立ち始めたこのところの感染者集団。
田舎暮らしも穏やかではいられないのが実情のようである。
さて。
いちいち言われなくても、人には会いたくないのが岩魚釣り師というものである。
忘れられた野池。

棲んでいるのはただのクチボソであるが、今は天然岩魚より貴重ではないだろうか。

加えて。
やってみるとわかるけれど、これを鉤に掛けるのは渓魚を釣るよりも物理的に難しいと僕は思う。


最後のおまけはザリガニである。

懐かしさが溢れてきちゃう。
岩魚釣り師の老後はクチボソ釣り師だろうか。
生きていればの話であるがね。

田舎暮らしも穏やかではいられないのが実情のようである。
さて。
いちいち言われなくても、人には会いたくないのが岩魚釣り師というものである。
忘れられた野池。
棲んでいるのはただのクチボソであるが、今は天然岩魚より貴重ではないだろうか。
加えて。
やってみるとわかるけれど、これを鉤に掛けるのは渓魚を釣るよりも物理的に難しいと僕は思う。
最後のおまけはザリガニである。
懐かしさが溢れてきちゃう。
岩魚釣り師の老後はクチボソ釣り師だろうか。
生きていればの話であるがね。
2020年04月20日
辛口の釣り師人生 報われない雪中行軍
週末。
地方都市の中心市街地は閑散としているそうである。
一方。
郊外の量販店の駐車場を横目で眺めるにつけ、店内は相応に混んでいるに違いないと察するところである。
敢えて多くは語らないけれど、このところ県外ナンバーの車が増えたように思えるのは僕の気のせいだろうか。
さて。
各地では渓魚が水面を割り、良型がサオをしならせているようである。
我が漁場はどうであろうか。
ご覧のとおり真冬である。

無人状態であるから違反遊漁者もゼロである。
僕は物陰に隠れて取り締まりを行う警察官ではない。
違反者のいない漁場は何よりである。

さて。
試し釣りである。
僕は毛鉤釣り師であるが、敢えてそこを曲げてまで、わざわざミミズを用意して来たのである。
それにも拘わらず、ウンでもなきゃスンでもない。
この領域に限っては感染のリスクは限りなくゼロであるが、肝心の釣果もゼロである。
まあいい。
言い訳は一切無し。
問題は昨今のミミズの相場である。
税別440円。

100gあたりの単価は一体いくらになるのだろう。
僕が食べるワケじゃないけれど、これほどの高級食材があるだろうか。
僕のお昼ご飯はこのカップ麺であるが、4つ買ってもお釣りが来る。
クラクラしてきちゃう。

帰路。
けっこう目につく県外ナンバー。
大方は具合の良さそうな長距離走行向きの車。
物流に関わっているわけでもなさそうである。
越県行為と言えばいいのだろうか。
少しばかりお行儀が悪いネ。

地方都市の中心市街地は閑散としているそうである。
一方。
郊外の量販店の駐車場を横目で眺めるにつけ、店内は相応に混んでいるに違いないと察するところである。
敢えて多くは語らないけれど、このところ県外ナンバーの車が増えたように思えるのは僕の気のせいだろうか。
さて。
各地では渓魚が水面を割り、良型がサオをしならせているようである。
我が漁場はどうであろうか。
ご覧のとおり真冬である。
無人状態であるから違反遊漁者もゼロである。
僕は物陰に隠れて取り締まりを行う警察官ではない。
違反者のいない漁場は何よりである。
さて。
試し釣りである。
僕は毛鉤釣り師であるが、敢えてそこを曲げてまで、わざわざミミズを用意して来たのである。
それにも拘わらず、ウンでもなきゃスンでもない。
この領域に限っては感染のリスクは限りなくゼロであるが、肝心の釣果もゼロである。
まあいい。
言い訳は一切無し。
問題は昨今のミミズの相場である。
税別440円。
100gあたりの単価は一体いくらになるのだろう。
僕が食べるワケじゃないけれど、これほどの高級食材があるだろうか。
僕のお昼ご飯はこのカップ麺であるが、4つ買ってもお釣りが来る。
クラクラしてきちゃう。
帰路。
けっこう目につく県外ナンバー。
大方は具合の良さそうな長距離走行向きの車。
物流に関わっているわけでもなさそうである。
越県行為と言えばいいのだろうか。
少しばかりお行儀が悪いネ。
2020年04月17日
釣り師が作る非売品 ホタルイカの沖漬け
長年の貧乏暮らしゆえ、爪に火を灯すような自粛生活は人後に落ちぬ岩魚釣り師ながら、これ以上の自粛となると人間をやめることになりはしないか。
自粛を大盤振る舞いしたいのは山々ではあるが、そこは正直者の性。
敢えて多くは語るまい。
この日。
奮発したホタルイカは100g税別60円である。

さて。
仕込みである。
面倒でも一匹残らず目玉を取り除く。
流し台のあちこちにスミを散らしながらの億劫な作業である。
けれど、これをやらないと硬い目玉を噛んで興醒めすることになる。
スミにまみれたホタルイカを塩水ですすぎ、軽く水を切ってから小分けにして冷凍。
冷凍すると寄生虫が死滅することになっているそうである。
何度も試してみたところ、僕は大丈夫だったから敢えて自作をお勧めする。
そのあたりが非売品の所以である。
解凍したら、あらかじめ作っておいた漬け汁に浸して半日ほど放置すれば沖漬けが仕上がっている。

冷凍する時に小分けにしたのはワケがあって、一度に作ってしまうと数日後に味が濃くなり過ぎたり日持ちがしなかったりするから、そのあたりはお好みで調整すればよろしいかと思う。

はらわたが漲っているところを見ると彼女たちの接岸も終盤だろうか。
夜、網で掬ったときに放たれるホタルイカの淡くて青白い光。
家飲みの傍らにでも。
思いを馳せてみてはいかがだろうか。
自粛を大盤振る舞いしたいのは山々ではあるが、そこは正直者の性。
敢えて多くは語るまい。
この日。
奮発したホタルイカは100g税別60円である。
さて。
仕込みである。
面倒でも一匹残らず目玉を取り除く。
流し台のあちこちにスミを散らしながらの億劫な作業である。
けれど、これをやらないと硬い目玉を噛んで興醒めすることになる。
スミにまみれたホタルイカを塩水ですすぎ、軽く水を切ってから小分けにして冷凍。
冷凍すると寄生虫が死滅することになっているそうである。
何度も試してみたところ、僕は大丈夫だったから敢えて自作をお勧めする。
そのあたりが非売品の所以である。
解凍したら、あらかじめ作っておいた漬け汁に浸して半日ほど放置すれば沖漬けが仕上がっている。
冷凍する時に小分けにしたのはワケがあって、一度に作ってしまうと数日後に味が濃くなり過ぎたり日持ちがしなかったりするから、そのあたりはお好みで調整すればよろしいかと思う。
はらわたが漲っているところを見ると彼女たちの接岸も終盤だろうか。
夜、網で掬ったときに放たれるホタルイカの淡くて青白い光。
家飲みの傍らにでも。
思いを馳せてみてはいかがだろうか。
2020年04月12日
岩魚釣り師の散歩
生来、日当たりの悪い人生を送ってきた岩魚釣り師としては、繁華街や人混みを避けることは造作もない。
ウィルスの媒介者はヒトであるから、感染経路は陸路や空路などの人工的に整備された交通網に違いない。
そうは言っても、目に見えないから困っちゃう。
などと思いながら裏山の散歩。


この野草が膳に登るところを見かけないのは容姿によるところだと僕は思う。
仮に、これを小鉢に盛り付けるとしたら、人としての罪悪感は如何ほどであろうか。
役得とはそういうものである。
さて。
まだ少し早いネ。

季節の移り変わり。
それぐらいは一目瞭然であるがね。

ウィルスの媒介者はヒトであるから、感染経路は陸路や空路などの人工的に整備された交通網に違いない。
そうは言っても、目に見えないから困っちゃう。
などと思いながら裏山の散歩。
この野草が膳に登るところを見かけないのは容姿によるところだと僕は思う。
仮に、これを小鉢に盛り付けるとしたら、人としての罪悪感は如何ほどであろうか。
役得とはそういうものである。
さて。
まだ少し早いネ。
季節の移り変わり。
それぐらいは一目瞭然であるがね。
2020年04月09日
息をするのもめんどくせぇ
僕はIT社会に取り残され、底辺で蠢く岩魚釣り師である。
家族を除けば、人様と接する機会を8割程度減らすとほぼゼロになっちゃうのである。
まあいい。
物理的に人様と距離を保つのは岩魚釣り師のお家芸である。
そうは言っても、渡る世間は何とやら。
家人に促され、マスクを着用する日々。
僕は花粉症ではないから慣れないマスクは正直なところ鬱陶しい。
これが初夏になれば鬱陶しさを通り越して暑苦しいに違いない。
けれど、我儘などを言っては罰が当たる。

さて。
「息をするのもめんどくせぇ。」
とは、往年の週刊少年ジャンプで主人公に瞬殺された登場人物の台詞である。
現代社会では息をするのも命懸けになっちゃったようである。
渓流釣りほど感染拡大の抑制に効果的な過ごし方が他にあるだろうか。
深山幽谷で息をするのはタダである。

家族を除けば、人様と接する機会を8割程度減らすとほぼゼロになっちゃうのである。
まあいい。
物理的に人様と距離を保つのは岩魚釣り師のお家芸である。
そうは言っても、渡る世間は何とやら。
家人に促され、マスクを着用する日々。
僕は花粉症ではないから慣れないマスクは正直なところ鬱陶しい。
これが初夏になれば鬱陶しさを通り越して暑苦しいに違いない。
けれど、我儘などを言っては罰が当たる。
さて。
「息をするのもめんどくせぇ。」
とは、往年の週刊少年ジャンプで主人公に瞬殺された登場人物の台詞である。
現代社会では息をするのも命懸けになっちゃったようである。
渓流釣りほど感染拡大の抑制に効果的な過ごし方が他にあるだろうか。
深山幽谷で息をするのはタダである。
2020年04月05日
岩魚釣り師は忙しい
例年より早い桜の開花。
そんな季節なのである。
桜に限ったことではないけれど、
不特定多数の人間が集まる場所にわざわざ出掛けていくようでは、岩魚釣り師としての資質を問われる。
この週末。
人混みを避け、釣りに出掛けたいと思いつつも、野暮用に明け暮れなければならない。
実家に赴き、老母、姪、長女。
それぞれ三台分の軽自動車のタイヤの履き替え。



老母はともかく。
姪と長女に関しては、若くてイキのいい男の一人や二人、アゴで使うぐらいの甲斐性は無いものだろうかと思うのは毎年のことであるが、僕は長年世間からアゴで使われてきた側の人間である。
自身の車のタイヤ交換は後日。
後回しである。
速やかに帰宅。
野晒しの縁台に木材保護塗料を塗る。

草臥れてはいても、この縁台があると無いとでは大違い。
煙草を喫う時に腰掛けたりと、何かと重宝なのである。
さて。
いずれではあるが、台所の換気扇のファンや部品の油汚れの掃除をしなければならない。
やれやれ。
釣り師の休日は釣りに行けないほどに忙しい。
新型コロナウィルスなどの相手をしているヒマはない。

そんな季節なのである。
桜に限ったことではないけれど、
不特定多数の人間が集まる場所にわざわざ出掛けていくようでは、岩魚釣り師としての資質を問われる。
この週末。
人混みを避け、釣りに出掛けたいと思いつつも、野暮用に明け暮れなければならない。
実家に赴き、老母、姪、長女。
それぞれ三台分の軽自動車のタイヤの履き替え。
老母はともかく。
姪と長女に関しては、若くてイキのいい男の一人や二人、アゴで使うぐらいの甲斐性は無いものだろうかと思うのは毎年のことであるが、僕は長年世間からアゴで使われてきた側の人間である。
自身の車のタイヤ交換は後日。
後回しである。
速やかに帰宅。
野晒しの縁台に木材保護塗料を塗る。
草臥れてはいても、この縁台があると無いとでは大違い。
煙草を喫う時に腰掛けたりと、何かと重宝なのである。
さて。
いずれではあるが、台所の換気扇のファンや部品の油汚れの掃除をしなければならない。
やれやれ。
釣り師の休日は釣りに行けないほどに忙しい。
新型コロナウィルスなどの相手をしているヒマはない。