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2017年05月29日

一番乗りの溪で貧果に喘ぐ釣師

この一匹を上げるまでずいぶん手間取ってしまった。


この日は今シーズンの初釣行。
加えてこの溪の一番乗りは僕である。
入溪までの道中の形跡や佇まいを見ればそれはまず間違いない。

ここは入溪が容易ではないから、そうそう人様にお薦めできる場所ではない。
世間では初夏の陽気ではあるけれど、沢筋にはスノーブリッジが残っている。


水量は・・・許容範囲。
水温は・・・よろしい、とニヤリ。
これはひょっとして・・・。
などと思ってしまうのが人情ではないだろうか。

まあ、欲張ることもない。
つ抜けをしたら手早く切り上げよう(十分欲張りかね)。
などと考えていたのだけれど。
考えが甘かった。

二時間後にやっと冒頭の一匹。

その後、立て続けにこんなサイズが数匹。


唯一の良型はこの九寸。


ここにいた泣き尺は、何をしようと梃子でも動いてくれなかった。

そんなタイプ、人間にも思い浮かぶ顔が何人かいるにはいるが。

さて、いつまでも岩魚を釣っているわけにもいかない。
この後、僕は忙しいのである。

彼らの成長にも目を配らなくてはならないから、気苦労が絶えないのである。
フライフィッシャーは楽じゃない。



帰宅した後も、疲れた身体に鞭打って山菜の下処理をしなければならない。

さて、天ぷらで一杯。
ここでやっと寛ぐことができる。

決め手はカレー風味のつけ塩であるが、作り方を僕は知らない。
でも慌てることはない。
いずれ、知るときが来るに違いない。
多分。

ブログを始めて約半年、四方山話やお酒の話ばかりだったけれど、漸く釣りの記事を書くことができた。
「釣行記事の無い釣りブログ」から脱却できただろうか。
  


2017年05月25日

お巡りさんは物陰に隠れてシノギに精を出す。

こんな所に隠れていたのか・・・。
やっと見つけた。

陽気がよくなってくると、どこからともなく湧いてくるのが物陰に隠れて取り締まりをするお巡りさん。
炎天下や真冬にはあまり見かけることはない。

去年、車を運転していたら突然お巡りさんに止められてしまった。
どうやら手前に隠れて見張っていたお巡りさんが、僕が耳を掻いていたところを運転中の通話と勘違いしたらしい。
そこは話せばわかる。
誤解は解ける。
いささか不愉快ではあるが。

隠れていたお巡りさん、釣師のカンをもってして何の気配も感じさせなかったあたり、なんだか気色悪い。
高い技術と関心しつつ(褒めてないけどね)、これほど隠れ方が上手いとなんだか小憎ったらしい。

その後も、この場所で取締りがあるたびに気をつけて見ていたけれど、なかなか隠れているお巡りさんを見つけられなかったのである。
通常、物陰に隠れるお巡りさんは反対側車線からは丸見えなのに・・・。

お巡りさんが隠れて見張る車線。


こっちが反対側車線。


ここに隠れていた。
この螺旋階段に登って隠れていた。
運転者の目線の上に隠れていた。
街路樹や工作物を巧みに利用しつつである。


彼等にも色々な事情があるのだろうけれど、物陰に隠れているよりも、むしろ運転者の目に付くように、路上に立って指導をした方が交通事故を減らせると思うのは僕だけだろうか。

いつだったか電柱の影に隠れて立っていたお巡りさんに、
「儲かるかい?」と訊いたら、
「おかげさまで。」とにっこり笑って返されてしまった。

よほど儲かるんだろうな。
この味を覚えたら、もうやめられないんだろうな。
きっと。

「君は仕事に誇りを感じているか。」なんて訊く方が野暮ってもんだ。
  


Posted by SFM at 20:52Comments(0)釣り師の日常

2017年05月22日

続・釣師が屋根を塗装する。家飲み王に僕はなる!

先月の末から時々手伝っているS先生の旅館の屋根の塗装は、大屋根の部分が終わりつつあって、多少なりとも先が見えてきた感がある。

この日もいそいそと手伝いに出向いたのであるが、川の水の色や、ここ数日の陽気から察するところ、今月末あたりに初釣行ができるかもしれない。

そんなことがあるから、塗装作業に目途をつけておきたい。
僕は塗装工事業者ではないけれど、心残りで釣りに出掛けるのはなんだか忍びない。
釣人として。

先週までに仕上げた大屋根。


今日の工区。
下地の処理から始めようか。



サビ止め塗装終了。


ここでお昼ご飯のお呼びが。

このお吸い物はウニの練り物とコゴミをあしらってある。
O野サン、この味が恋しいでしょ。


鰆とホタテの蒸し物をキンキンに冷やして。
H田サン、イケますよ。


この角煮はフキノトウの味のたれで仕立てられている。
ASHIちゃん、どうしよう。


蕎麦の大盛り。
N川サン、ごめんなさい。


午後の仕上げ塗装終了。
今日は暑かった。


さて、温泉に入らなくてはならない。


今夜も先生の手製の肴。
茹で鶏、ワラビとホタテの入った松前漬け、ナガラミという巻貝の煮付け。


このナガラミ、なかなか入手が困難な巻貝らしい。
昨夜この貝を煮ながら僕の顔が思い浮かんだそうであるから、なんだか身に沁みる情景。飲み手冥利に尽きる。
煮汁を一口飲んでみて、これがプロの仕事と思いを馳せる。
僕の塗装とはワケが違う。


僕は日本酒についてはほんの初心者だからあまり気のきいた事は語れないのだけれど・・・。
先週持たせてもらったこの生酒。
一口飲むと何も言えなくなる。
黙らせられる。
スゲェ覇気だ。
僕だけのために誂えた生酒なのではないかと思えてくる。
おそらく、貴方も・・・。

実はこの日、さらに辛口のヤツを一本頂いてしまった。
後日、平静を装いつつやってみよう。
  


Posted by SFM at 19:56Comments(0)釣り師の日常

2017年05月17日

木の芽の巣篭り

「木の芽があるんだけど食べる?」
三年前、法事で長岡の従弟を訪ねたときにこう訊かれた。
普通の人は怪訝そうに「木の芽って何?何の芽のこと?」
と訊き返すだろうけれど、僕は曲者だから、すぐにピンときてしまった。

木の芽→巣篭り→アケビの新芽→開高サン→村杉小屋→奥只見の石碑。
そこは釣師の勘、とっさの判断力は素晴らしい。
「小鉢よりも丼で頼めないかな・・・。」
図々しいことを十分承知していても、ここは譲りたくなかった。

さらに、従姉が自転車でスーパーに走り、うずらの卵の黄身を落としてくれた。
薄めのだし醤油が合うということになっている。
さて、手元のグラスには厳選辛口吉野川。
うん。よし、よし、・・・(我ながら何を偉そうに、まったく厭になるネ。)

従弟が一昨日、写真を送ってくれた。


この写真の純米吟醸は、先月彼がお土産に持たせてくれて、この間まで僕の手元にもあったから、アケビの新芽との相性の良さは容易に想像できる。
羨ましいったらない。
彼のほくそ笑む様が目に浮かぶ。
全く。

送られてきたのは写真だけだから、僕は三年前の記憶を肴に一杯やらなければならない。
この生酒と一緒にやりたかったなぁ。


今夜は近所の藤の花の残像を肴に赤芋仕込みをやろう。


  


Posted by SFM at 20:45Comments(2)釣り師の日常

2017年05月13日

雨の日の釣り師は蕎麦を打つ

せっかくの週末ではあるけれど、全国的に天気が崩れているそうだから、どこにも出掛けないことに決めた。

仮に雨が上がっても、きっと今の水量じゃ手も足も出ない。
今年の雪代には手を焼くと思う。

それなら致し方ない。
蕎麦でも打とう。


僕はいつも二八を打つ。
この日は粉で250グラム、打ち上がるとおおよそ350グラム程になる。
驚くほどの量じゃないけれど、品のいい(盛りの少ない)蕎麦店では2.5人前ぐらいになるらしい。
蕎麦というものはお腹いっぱいに食べるもんじゃないことになっている。
そうは言っても・・・と僕は思う。

蕎麦店で満腹感を味わおうと思っても、なかなか僕の財布は首を縦に振ってくれない。
で、あるから致し方なく蕎麦を打たなければならない。

この日は運良く入手したワサビがある。


さてさて、出掛けないと決めたのだから、ほんの少しぐらいは飲んでもいいのではないだろうか。


僕はそう思う。
  


Posted by SFM at 20:28Comments(2)釣り師の日常

2017年05月09日

釣師の休日

GWの最終日、この日は単車に乗ることにしよう。
無理のない行程で上信国境をうろうろしてみよう。
フライフィッシャーは、時には単車にも乗らなければならない。

菅平から鳥居峠を越える。
嬬恋村の街道沿いの関所跡で暫し道草。


実はこの単車はSさんからの借り物である。
所有権はSさんにあるが、使用権は僕にもあるという複雑な立場の単車でもある。
さらに付け加えると、使用頻度は圧倒的に僕の方が多い。

道草ついでにバラギ湖。
おととい登った四阿山がずいぶん立派に見える。
この山は嬬恋の街道から眺めると、西方の鎮のように思えてくる。


この湖は時々、周辺の山頂から眺めていたけれど、近くで見るのはこれが初めて。
キャンプ場が併設されていて、子供たちが無邪気にはしゃいでいる。
釣堀のようなこともやっている。


さて、草津へ。
道の駅に併設されたベルツ記念館を覘いてみた。
あまり詳しく見ている時間は無いが、きれいに手堅くまとめた展示手法であると思う。


次は街道沿いの駐車場に単車を停めて温泉街を歩いてみる

西の河原。
大勢の老若男女がお湯と戯れている。


さらに中心部の湯畑。


この人出は凄まじい。
都会の喧騒そのもののようである。
路上演奏までやっているのである。


昔、職漁師たちが上信国境で獲れた岩魚を背負ってこの温泉地に通ったことになっている。
僕は、当時の職漁師たちが跳梁跋扈した溪に立ち入る、数少ない釣屋の一人でもある。
喧騒の中で僕が思いを馳せたのはそのことであった。

当時もこんな光景が見られたのだろうか。


この蕎麦店には入店待ちの長い人の列が出来ていた。

よほど美味しい蕎麦なのだろうか。
まさかとは思うが、期待をするほどに失望したときの落胆が大きいということはないのだろうか。
余計なお世話であるが。

そうそうゆっくりもしていられない。
温泉饅頭の試食のすすめを丁重に辞退する。
甘いものはご勘弁願いたい。

僕ほどに、商業的観光戦略の効果を期待できない男は、そうそういないのではなかろうか。
などと自己分析をさせられる温泉街であった。

これは浅間隠山と鼻曲山に違いない。

山行記を綴った本の写真で見たことがある。
このあたりで撮ったに違いない。
どちらも面白そうな名前の山だと思う。

渋峠に向かって白根山の近くに来ると、火山性ガスの匂いがそこかしこで立ち上る。
駐停車をしてはならないことになっている。



奥の山は上信越国境の山だと思われる。
白砂山、佐武流山あたりだろうか。


万座まで下ってまた道草をする。
ここは静かな湯治場の赴きであるから、穏やかに温泉に浸ることができそうだ。


この旅館には五つの湯船があった。
せっかくだから全部入ってしまった。


もう一度国道に戻る。
四阿山、根子岳、破風岳、毛無山、御飯岳、いつもは長野県側から眺めている山々を反対側から眺める。


振り返って白根山。
この奥に湯釜があるが、立ち入りが禁止されている。


もう少しで渋峠。


横手山が見えてくる。


笠岳を上から見下ろす。


これが有名な雪の壁なのだろうか。
おおよそ百メートル程の区間だったけれど。


日本国道最高地点と書いてある。


渋峠を越えて、振り返って横手山を見返す。


雪解けが進んではいても、まだまだ僕の出番じゃない。

そこは、致し方ない。
悠々として急ぐしかないじゃありませんか。

最後はいつもの渋温泉で。
これで一日が終わる。


この日の夕食は、質素にお茶漬けである。
故あって、写真の掲載は控えさせていただかなくてはならない。
  


Posted by SFM at 20:21Comments(0)釣り師の日常

2017年05月05日

四阿山・根子岳周回、春山冥利

GWの後半、この日までは天気が良いことになっている。
それなら山を歩くことにした。
朝、起きてそう決めた。
そこは見聞色の覇気である。
翌日は全国的に天気が崩れるそうである。

聞くところによると、知人が立てた山行計画は翌日らしいが、天候などの条件を考慮して、適切な判断をすることを願う。
わざわざ口には出さないけれど。
今年のGWの山岳遭難の発生頻度は去年より高いそうである。

それはそれとして、今日は天気の心配はしなくていい。
菅平なら近くていい。
渋滞の心配は全く無い。


始めは四阿山。
 
牧場地から樹林帯を歩いていくと中四阿に出る。



先月登った黒斑山と、間近に眺めた浅間山であるが、相も変わらず煙ばかり吐いている。
他に能がないのだろうか。


反対側では焼山も似たようなことをやっているのである。


ここからの残雪は深い。
アイゼンが雪を咬む感触が心地いい。



さて、山頂。


根子岳の東斜面をご覧頂きたい。
この緑色の柔らかさを写真でお伝えできるだろうか。


我が麗しの志賀高原。
岩菅山の東斜面の雪の多さが特筆ものである。



志賀高原に思いを馳せつつ、お昼ご飯にしよう。


元気を出して根子岳へ。
残雪の深い樹林帯を一旦下る。


鞍部からまた登らなくてはならないけれど、ここは気持ちのいい笹原である。
さっき見たあの緑色はこの笹の葉なのである。



ついさっきまでいた四阿山。


根子岳山頂。


あとは駐車場までただ下るだけで良い。
春山ではあるが、ずいぶん汗を搾り取られた。


帰りに立ち寄った温泉のサウナで、さらに汗を流す。
まだ明るいけれど始めようかネ。

  


Posted by SFM at 20:22Comments(0)トレッキング

2017年05月04日

ハリギリの天ぷらと太打ちの蕎麦

芽吹きの盛期になってくるにつれて視力が増して来るように感じるのは気のせいだろうか。
老眼は致し方ないけれど、見聞色の覇気が冴えるのである。

今朝は小一時間、あたりをつけてコシアブラ、その他を摘んで歩いてみた。

ハリギリ。
天ぷらにするとタラの芽よりも役者が一枚上だと僕は思う。


この手の芽を摘むもんじゃない。


いいところだけを選んでポツリポツリと摘みながらそぞろ歩いていればよろしい。


そこは人間性が表れる。 
品格の問題である。
あまり詳しく言及すると口が汚れるのでこれぐらいにする。


さて、ハリギリを見つけてしまったばっかりに、蕎麦を打たなければならない。
今日は加水を最小限に、太打ちに仕立てる。
少し打ちにくいけれど僕の好みの生地なのである。



何でも、今年は北海道産と信州産の蕎麦粉は品薄で連休明けから入手が困難なのだそうである。
ありがたいことに肴の先生から粉を頂いてしまった。


茹でたコシアブラは、近々パスタの具にしようと思う。
肴の先生によれば、昆布茶で合えるとそれはそれはいいらしい。
僕でも難なく作れるそうである。
この先生、僕の知る限りまずいものを作った試しが無いのであるから、ついつい期待しちまうのである。

今日のところはコシアブラのお浸し、先生手製の信州サーモンの腹身の昆布締めと先月に従姉が持たせてくれた新潟の酒。

  


Posted by SFM at 21:23Comments(0)トレッキング

2017年05月01日

釣師が屋根を塗装する。蕎麦が釣師を黙らせる。

例によって釣友のKONちゃんからの打診。
先生の旅館の屋根の塗装の手伝いである。
何の先生かと聞かれると答えにくいのだが、生業に関わる事を除いて、ほとんどの分野の先生なのである。

今の陽気は塗装作業に適した時期でもある。
日頃から享受している恩恵に報いなくてはならない。
それが人というものである。
恩知らずになってしまっては人間失格である。

詳しく書くと長くなるので省くけれど、作業の流れは、下地の処理・サビ止め・仕上げ塗装・・といった手順で行うのであるが、下地の処理は思った以上に手間がかかる。
乾燥の早い塗料を手配することも作業性に影響する。

加えて、それなりに塗装面積がある。
相応の日数が必要になると思われる。

上塗りをするKONちゃん。
この日は花粉症と戦っているようであるが、相変わらず好奇心旺盛かつ、マメな男である。


この日の昼食は蕎麦である。
僕が追求してやまない蕎麦のあり方がこの蕎麦にある。


この蒸し物には鰆とホタテが隠されている。

まだチクリとやる時間ではない。
恨めしいことではあるけれど。

午後の作業を終えて、屈みがちだった腰にこの温泉は堪えられない。


温泉に浸かり、至福を感じているKONちゃんである。


さて、余談であるが、彼には妙齢のお嬢さんがいる。
近々、嫁ぐ運びになっているそうである。
我が身を鑑みるに、年頃の娘を持つ心情は人後に落ちないつもりであるから、彼のあっけらからん振りは、天性のものと思わざるを得ない。
いずれ、時間とともに塞ぎようのない穴が、彼の心に大きく空くことと思いたい。
余計なお世話と思いつつも、そう願わずにいられないのである。
親として。
人として。

夜は先生が仕立ててくれた真鯛の白子を吟醸と併せて。


O野サン、お元気ですか。
Sサンの肴は美味しいですよ。
早く帰国して一杯やりましょう。
  


Posted by SFM at 19:27Comments(0)釣り師の日常