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2017年02月11日

岩魚ファーストの釣りへ、釣り人第一主義からの脱却

釣場で第一に考えるべき事、目を向けなければならない事。
渓の環境やマナーのこともあるけれど、身近なところで釣り人自身の置かれた立場。

岩魚さま(山女魚さまでもいいのだが)が遊んでくれないと釣りが成り立たないということ。

溪での主権者は岩魚さまであると僕は思う。

岩魚とは一度きちんと胸襟を開いて、話し合いの場を持ちたいと思うのだけれど、それは多分出来そうにない。
だけど、岩魚の視点に立った釣りを粘り強く実践していれば、きっと物事はうまくいく、と思いたい。

溪で一日中飽きることなく、竿を振っているだけで幸福感を得られればそれに越したことはないのだけれど、そうは問屋が卸して下さらないから、対魚関係に配慮しつつ、日々模索を続けなければならないのである。

例えば、釣友諸氏が三人で、来月のある日に一緒に釣りに行こうと計画を立てたとする。
各人共に、家庭環境、仕事の段取り、隣近所の役回りなど、万障繰り合わせの上、来月のその日は揃って各々期待を秘めつつ某所に入溪する運びになる。
ところが某所に居を構えておられる当の岩魚にとっては、御三方のスケジュール調整の努力など知ったことでは無いのではなかろうか。
岩魚にとっては、そんな事よりその日の水量、水温、気候、天候、水陸を問わず昆虫の発生状況など・・の方が重要なのではあるまいか。
そもそも前月の時点で、釣り人諸氏が一方的に強行採決した「その日」自体が適正かどうかも怪しいものだ。
岩魚は、釣り人達の都合にわざわざ付き合ってやる義理など、さらさら無いと言っておられるのではあるまいか。

この渓は深い、仮に御一行様にここまでお越しいただくには、各位睡眠時間を大幅に削減願った上に、多額の費用を投入して頂かざるを得ないのであるが、費用対効果は得られるのであろうか。
岩魚ファーストの釣りへ、釣り人第一主義からの脱却

加えて、日々発生している「遭難へご招待!」という抽選券を、もれなく受理して頂くことが御一行様に義務付けられているのである。

さらに、この流域のツキノワグマの生息密度の濃さは、全国でも折り紙付きであることも念頭に置いて頂く必要がある。
ツキノワグマのみならず、近年は大型化したイノシシの進出も著しい。

写真は一昨年に見つけてしまったイノシシの死骸であるが、推定された体重は90kgから110kgの間である。(某地方行政・森林整備担当職員の写真判定による。)
岩魚ファーストの釣りへ、釣り人第一主義からの脱却
万一、このクラスの実力者に敵意を持たれた場合、御一行様に求められるのは、週刊少年ジャンプの登場人物と対等に渡り合える高い戦闘能力である。

不躾ながら、身も蓋も無い話になってしまうけれど、岩魚ファーストの視点に立って頂くとすれば、謙虚且つ、冷静な分析であるとご評価願いたいところである。

道具立てについても考えてしまうのだが、「日本の渓流での使用を前提に独自のテーパーをデザインして素材の弾性を徹底的に分析、ビギナーから熟練者まで幅広くご満足いただける・・。」こんな竿が発売されたとする。
釣具メーカーは釣り人の視点に立って製品を製造、販売をするからそれはごく自然な事だ。
早速、日本の渓流で使用する貴方さまは、その素晴らしい竿を入手するのだけれど、ご自分が満足するための竿だと思わない方が賢明ではなかろうか。
岩魚さまに満足して頂いて、初めて釣り人は恩恵を受けられると考えた方が、物事が良い方向に向かうのではなかろうか。

さらに言及すると、岩魚にとっての選択の基準は、(多分)適合したフライの的確なプレゼンテーションと流し方の技術である。他に目につくのはせいぜいティペットの影響ぐらいのものだ。竿なんか何だって良いと思っているに違いない、と思う。
大事なのは道具より腕だよと言うに違いない、と思う。

彼の眼がそう語っているようではありませんか。
岩魚ファーストの釣りへ、釣り人第一主義からの脱却

解禁前はこんな具合に、内心では岩魚第一主義を掲げて日々を過ごすのだけれど、盛期になった途端に本質を見失うのは毎年のことだ。
結果、キャスティングが崩れて、立て直しに多大な労力が必要になるのである。
自らを戒めて釣りに勤めなけらばならない。

岩魚さまの支持を得られなければ僕は釣り人を失職することになる。
いやいや、むしろ釣りなんか辞めた方がより多くの岩魚の皆様に喜んで頂けそうではあるが・・・。




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