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2021年08月29日

岩魚釣り師と緑のたぬき

入渓には少々手間がかかるけれど、気象条件、昨今の社会情勢などを鑑み、消去法で選択したこの溪。

沢屋にとってはお手頃なルートであり、歩き慣れていない釣り師には少しばかり敷居が高いようである。





きれいな沢水。
涼しげな滝。
独特のナメ床。
尾鰭が大きい岩魚。

この日も沢屋と釣り師が混在して、揃って上流に向けて遡行に精を出すあたり、けっこう根強い人気があるらしい。


残暑厳しき折、釣果は知れている。











B場ちゃんのサオがしなる。





当日の朝、この几帳面な男は珍しく寝坊をして遅刻をいたしたのであるが、もしかしたら何かに疲れているのではあるまいかと、つい心配になっちゃうのは彼の日頃の行いによるところである。



今回のお題は緑のたぬきである。
1980年の発売以来、幅広い支持を得ている東洋水産株式会社のロングセラー商品である。



ふやけるのが早いから、手早く済ませる沢筋での食材として具合が良い。
某格安スーパーでは値段も手頃であり、僕自身も長年愛用しているわけであるが。

問題は東京都庁のたぬきである。

どのように支離滅裂なメッセージを発信しているかおおよその察しはつくけれど、沢屋であれ、釣り師であれ、このような時期に、このような辺境までわざわざ東京都民が押し寄せて来ることと全く無関係とは思えないのは僕の思い過ごしだろうか。

漁場を監視しているとよくわかるのだけれど、新規感染者数が増加するほど、その地域からの入渓者が増えるのである。

要するに、このところは緊急事態宣言発令中の都府県からの入渓者が大半を占めてちゃっているわけである。

緊急事態宣言というものは人流を抑制するものではなく、県境を越えての入渓を促進するものであると言わざるを得ない。

いちいち統計を取ったわけではないけれど、エビデンスに基づく見解とはそういうものである。





禁漁まであと一カ月。

渓魚の腹中には卵や白子が漲り、水中では産卵活動の準備が始まる頃合い。

今、入渓しないと誰か死ぬのだろうか。