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2018年12月05日

小魚がいなくなった川縁の語らい

仕事の合間の時間調整には川などを眺めるのがよろしい。

ほんの僅かでも釣りをすると游魚料が掛かるけれど、見ているだけならタダである。




そんなわけで仕事をサボりつつボーッと川を眺めていると、地元の人懐こいおっさんが話しかけてくる。

さて、聞くところによると。
このあたりでは上流から落ちてきたマスが釣れる程度で、それもごく稀なことなのだそうである。
要するに、魚が釣れることは滅多に無いということである。

おっさんによれば、ハヤやオイカワのような小魚がずいぶん減ったそうで、外来魚の被害はとても深刻だけれど、近頃の主犯格は川鵜で、コクチバスやブルーギルよりも役者が一枚上なのだそうである。

去年だっただろうか、某内水面漁協で聞いた話では、川鵜という鳥は、一羽あたり一日に500gぐらいの魚を呑み、魚種の好き嫌いはしないそうである。
掛け算ぐらいは僕にもできる。




初夏には、せっかく鮎を放流しても、最近の鮎はナワバリ意識が希薄だから囮を追わなくて、さらに、川鵜や外来魚に呑まれたり、大雨が降ると増水で流されたりするから、友釣りそのものが成り立たなくなって、釣り券が売れなくなって、漁場としてお話にならなくなってしまったそうなのである。
鮎釣り師の高齢化も相当に深刻らしい。



僕が岩魚釣りを覚えて、深い渓筋を渡り歩いているうちに、川のカタチはずいぶん変わったけれど、水中の生態系はそれ以上に変わってしまったに違いない。



僕は幼少の頃、この近くに住んでいたことがある。
親や先生の目を盗むほどに楽しくて、つい夢中になった川遊びだったけれど、どこかで釈然としなかったあの感覚を、今ならはっきりコトバにできると思う。

運が良かろうと悪かろうと、他人様に転嫁することが許されない自己責任の理である。


液晶画面の中で物事が完結しちゃう時代。
幅を利かせ始めたのは被養殖人種。

自然河川で川遊びに呆ける子供たちを見掛けなくなって久しい。
殊に、今時の親や先生たちは間違っても首を縦に振らないことと思う。

生簀の外は危険がいっぱいだから、あまりお勧めはしないけれど。


  


Posted by SFM at 20:08Comments(2)釣り師の日常