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2022年06月20日

尺が出る ツキノワグマが去っていく

この日の入渓は昼下がり。
何だか暑いね。

溪に降り立った僕を高台から見下ろしながら出迎えてくれたのはツキノワグマの成獣である。
つい目が合っちゃった。
と思ったのは僕の方で、聞く所によると彼らの視力はけっこう弱いそうである。
けれど、なにか感じるところがあったのだろう。
僕がカメラを取り出す間も無く、尾根筋を登って見えなくなってしまった。
僕としては尺上岩魚よりツキノワグマの写真が撮りたかった。
などと言ったら岩魚たちに怒られるだろうか。

互いに覇気を使ったわけではない。
釣り師としては、平和的外交を実践したこの大型哺乳類の姿勢を高く評価するところである。
さしあたり、プーチンあたりにはクマの爪の垢でも煎じて飲ませておけばよろしい。
ついでと言ってはナンだけれど、来月に控えた参議院選挙の論点を鑑み、アレやコレにも飲ませてやりたいところである。


そのようなことを漠然と思いながら岩魚を釣る。






さて。
前回の釣行の折、某所に打ち捨てられていたランディング・ネットである。

物は試し、これで岩魚を掬って写真を撮ってみたらどうであるか。



残念ながら僕が撮ると何故か釈然としない写真になっちゃうのである。
これは岩魚やネット自体が悪いわけではない。
僕に写真を撮るセンスが備わっていないことが問題なのである。


次に登場するのは曲がりなりにも尺上であるが、このようにどこか冴えない写真を撮られたとあっては尺岩魚も立つ瀬がない。
釣り師として不徳の致すところである。




拾ったネットを使っておきながらこんなことを言うと怒られるかもしれないけれど、魚が掛かる度にいちいち掬っていては手間が掛かって仕方がない。
サクッと素手で取っちまった方が仕事が早い。

だからというわけではないけれど、このネットの不法投棄に関わった向きにおかれては、画面左のオーナーにメッセージというところをクリックして申し出るとよろしい。
適正な審査に基づき、速やかに返還する用意がある。
その際には、釣り場に物を捨てた事に対するささやかな説教と、仮に無券者であった場合には相応のお仕置きを覚悟して頂く必要があるがね。
申し込み期限は2022年7月末日までということでどうであろうか。











帰路。
斜面に取り付きながら、先刻にクマが登っていった尾根を横目で眺める。




夕立は湯舟に立ち寄ってやり過ごす。




この日の締めは信州サーモンである。

米合衆国大統領のジョー・バイデンが来日した折に、この魚のムニエルが膳に供されたそうである。
和の心に基づいて釣行を終えた岩魚釣り師は、腹身に下味をつけて仕立てられた松前漬けによく冷えた生酒を合わせるのである。



僕には作ることができないけれど、要するにそういうことなのである。