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2017年03月20日

そよ風の誘惑

先週に続いて、今週もN川さんはキャスティングの練習に呼んでくれたのである。
このお誘いを粗末にすると罰が当たる。
僕は(元カノの家の前の公園に)いそいそと出掛けて行かなければならない。

これまでも何度か書いたけれど、芝生の上のキャスティングを怠けていたツケは大きい。
そのツケの返済に力を貸してくれているN川さんと、何かにつけて相談に応じてくれている先生のSさんには足を向けて寝るわけにはいかない。河は眠らないけど・・・である。

今週の課題は高番手と低番手を交互に振っても違和感の無いように、ラインの荷重に惑わされないようにすることである。
これをS先生から命じられているのである。

低番手であってもそよ風の誘惑に惑わされてはならない。
好きな曲ではあるけれど。

それはそれとして、であるが。
今日のN川さんは実に嫌なことをやってくださる。

車からサオを持ち出した後にロッドスタンドを準備した。
そこまではまあいい。
次に取り出したのが五十メートル巻のメジャーなのである。




なんだか帰りたくなってくる。
これを芝生の上に張って、「さあ、どうぞ。」などとおっしゃる。



シュートするN川さん。


メジャーをちらりと横目で見やりながらのキャスティングはあまり気持ちの良いものではない。
世の中には曖昧にしておきたい事柄がある。
そこは、日本人の持つ和の精神ではないだろうか。
ところがN川さん、この日は現状の技術力を数値化して冷静に直視する方法を採ったと思われるが、そこには微塵も悪意は感じられない。
つまり、ありがたいことなのである。

詳しい内容は恥ずかしくて書けないのだけれど、シュートの精度を一から立て直す必要がある。
まだしばらくは、芝生の上の住人でいなければならない。

サオを振っている時間を、釣り場と芝生の上とを比べてみると、なんだか虚しくなる。
人生にはそんな時もある。

この日は暖かい。
陽が高くなると公園の利用者が増えてくる。
走ったり、ボールを投げたり、蹴ったり。



帰ったら百条委員会の中継でも見よう。
一時間ぐらいなら、まあいいか。

あまり、品が良いとは思えないけれど、
嘉魚を川の蛆と呼んだ人がいたそうである。

人というものは、陸の蛆の如きものなり・・・。
そう思わせられる。