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2018年10月15日

秋の戸隠山 蟻の塔渡りの妙味 蕎麦の香り

毎年同じような時期になると同じようなところを巡回しているようで、一向に進歩が見られない岩魚釣り師ではあるけれど、今年の戸隠山ではB場ちゃんが相方になってくれたのである。



単独行ばかりを何年も続けてきた釣り師などと一緒に山を歩いてくれるあたり、何とも得難い釣友ではないだろうか。




尾根筋を詰めて岩稜帯を回り込むと西岳と本院岳が見えてくる。




ここから楽しい鎖場がはじまる。



けれど鎖を信用しきってはいけない。



滅多に無いことだけれど、アンカーボルトというものは時には抜けるものであると思わなければならない。
釣り師というものは広い視野で目配りをしなければならない。
他人任せではいけないのである。


さて。
ここで真打ちの登場である。
世に悪名高い蟻の塔渡りがこれである。



さて、始めようか。



釣り師が二人、比類なき高度感を満喫する。
経験者にしか語れない快感がここにある。





渡り終えて八方睨。






正面に高妻山。




蟻の塔渡りを見下ろすと渋滞が始まって大層賑やかである。
時折聞こえてくる引き攣った奇声は社会的格差などお構いなしである。



これが高見の見物というものである。
釣り師冥利に尽きる。

少し歩き始めて振り返ると登山客が蟻のように見える。
この光景はここまで体を運んで来なければ見ることができない。




後は、ジグザグの稜線を歩いて、鞍部から沢筋を下るのだけれど、B場ちゃんは自称愛煙家であるから頻繁に煙草を喫う。



僕はなるべく煙草の本数を減らすことに腐心しているから、致し方なく副流煙で我慢する。





歩き進むごとに高妻山の見え方が変わる。




帯岩。




滑滝。




ムキタケ。





下山するといつも決まってお昼ご飯の時間である。

戸隠という山里は、神話、山岳信仰、杉並木、パワースポット、蕎麦、民芸品、忍者など、その類のものがいろいろあって、官民こぞって自認する一大観光地なのである。

息をするのもタダじゃないとまでは言わないけれど、要するにそういう事なのである。

そんな土地柄ではあるけれど、この蕎麦店は頗る良心的であるから、心安く暖簾をくぐり、時には人様が打った蕎麦を手繰ってみるのも一興かと思わせられるのである。








蕎麦湯を飲み終えた後は、昼下がりの温泉に浸かって僕たちの山行が完成する。


他に足りないものは何だろうか。
これに決まっているじゃないか。


  


Posted by SFM at 19:59Comments(2)トレッキング