2018年10月22日
問答無用 晩秋の火打山
去年は登りそびれてしまった火打山が今回のお題である。
ここはなかなか天気が安定しないところだから、この休日の晴天を見逃してはならない。
火打山の裾野は広いから、それなりに長丁場になるけれど、道中は頗る開放的で、次々に眺望が変わるから、飽きることなく歩いていられるのである。
要するに、こんな毒気のある釣り師にとっても、ケチのつけどころが無い山なのである。
富士見平を過ぎるとこういう事になるのである。

速やかに高谷池を通過。


さて、天狗の庭である。
この池糖に映る逆さ火打ちがこの山行の核心であると僕は思う。
そのあたり、僕如きが撮る写真などではとてもお伝えできない。

さらに、ここはとりわけ高山植物が豊富なところでもある。
そうは言ってもこの季節。
けれど、花は散っても何とやら。
酒は古酒、女は年増。
初鰹より戻り鰹なのである。
ライチョウ平から山頂までの僅かなハイマツの中に、僅かなライチョウが生き残っていることになっている
通りかかるたび、いつか逢いたいと思いつつ、そう容易く逢えないのがこの山のライチョウなのである。

毎度の事ながら二回ぐらいだまされて山頂。

目ぼしいところを時計回りに。
妙高山、奥に麗しの志賀高原。

五地蔵山から高妻山と乙妻山。

天狗原山と金山、奥に後立山。

雨飾山。

焼山。

焼山だけに煙を吐かせておいていいのだろうか。


致し方なく煙草に火を点けたところ、忽ち僕の隣にはこの青年たちが集い、山頂の一角が臨時喫煙所になる。

今時の若い世代もそう捨てたもんじゃないと思わせられるのである。
ここで一人の某釣友を思う。
彼は活火山に劣らず、絶えず煙を燻らせている自称愛煙家であるけれど、とりわけ写真に関わる造詣が深いらしいのである。
彼ならこの眺望をどう切り取るのだろうか。
名残惜しいけれどいつかは下山しなければならない。

帰りの道中も、未練がましく逆さ火打に足を止める。

聞くところによると。
この御一行様は某地方都市に本社があり、某各種業界や某行政に大きな影響力を持つ某会社のグループで、山好きな社長サマを取り巻くための登山愛好会なのだそうである。

さらに聞くところによると。
山が好きであろうと嫌いであろうと、新入社員は強制的に参加が義務付けられているそうなのである。
一度前例を作ってしまうと、そうそう方針を変えられない見本がここにあるらしいのである。
さらにもう少しだけ踏み込んで聞くところによると。
ブルーのヘルメットを着用され、先頭から三人目あたりにおられる御仁が当の社長サマで、経験豊かな山の熟練者なのだそうであるが。
一人だけヘルメットを被るあたり、まさかとは思うが、万一の事故の際には新入社員を差し置いて、自分だけは生き残ろうと、そんな思惑がありはしないかと勘繰ってしまうのは毛鉤釣り師の悪い癖である。
敢えて多くは語るまい。

下山後の温泉は地元の人たちが利用する共同浴場。
ここは僕の好きな風呂場である。

さてさて。
お湯割りが沁みる季節。

ここはなかなか天気が安定しないところだから、この休日の晴天を見逃してはならない。
火打山の裾野は広いから、それなりに長丁場になるけれど、道中は頗る開放的で、次々に眺望が変わるから、飽きることなく歩いていられるのである。
要するに、こんな毒気のある釣り師にとっても、ケチのつけどころが無い山なのである。
富士見平を過ぎるとこういう事になるのである。
速やかに高谷池を通過。
さて、天狗の庭である。
この池糖に映る逆さ火打ちがこの山行の核心であると僕は思う。
そのあたり、僕如きが撮る写真などではとてもお伝えできない。
さらに、ここはとりわけ高山植物が豊富なところでもある。
そうは言ってもこの季節。
けれど、花は散っても何とやら。
酒は古酒、女は年増。
初鰹より戻り鰹なのである。
ライチョウ平から山頂までの僅かなハイマツの中に、僅かなライチョウが生き残っていることになっている
通りかかるたび、いつか逢いたいと思いつつ、そう容易く逢えないのがこの山のライチョウなのである。
毎度の事ながら二回ぐらいだまされて山頂。
目ぼしいところを時計回りに。
妙高山、奥に麗しの志賀高原。
五地蔵山から高妻山と乙妻山。
天狗原山と金山、奥に後立山。
雨飾山。
焼山。
焼山だけに煙を吐かせておいていいのだろうか。
致し方なく煙草に火を点けたところ、忽ち僕の隣にはこの青年たちが集い、山頂の一角が臨時喫煙所になる。
今時の若い世代もそう捨てたもんじゃないと思わせられるのである。
ここで一人の某釣友を思う。
彼は活火山に劣らず、絶えず煙を燻らせている自称愛煙家であるけれど、とりわけ写真に関わる造詣が深いらしいのである。
彼ならこの眺望をどう切り取るのだろうか。
名残惜しいけれどいつかは下山しなければならない。
帰りの道中も、未練がましく逆さ火打に足を止める。
聞くところによると。
この御一行様は某地方都市に本社があり、某各種業界や某行政に大きな影響力を持つ某会社のグループで、山好きな社長サマを取り巻くための登山愛好会なのだそうである。
さらに聞くところによると。
山が好きであろうと嫌いであろうと、新入社員は強制的に参加が義務付けられているそうなのである。
一度前例を作ってしまうと、そうそう方針を変えられない見本がここにあるらしいのである。
さらにもう少しだけ踏み込んで聞くところによると。
ブルーのヘルメットを着用され、先頭から三人目あたりにおられる御仁が当の社長サマで、経験豊かな山の熟練者なのだそうであるが。
一人だけヘルメットを被るあたり、まさかとは思うが、万一の事故の際には新入社員を差し置いて、自分だけは生き残ろうと、そんな思惑がありはしないかと勘繰ってしまうのは毛鉤釣り師の悪い癖である。
敢えて多くは語るまい。
下山後の温泉は地元の人たちが利用する共同浴場。
ここは僕の好きな風呂場である。
さてさて。
お湯割りが沁みる季節。